小川郷太郎の「日本と世界」
「ペレストロイカ」の旧ソ連の最後の時代は実に歴史的な時期で、このときモスクワに勤務したことは稀有の幸運である。そこで見たのは、超大国ソ連の驚愕するほど非効率で非合理的な制度であり、国民の悲哀である。 挿絵のクレムリンはその権力の象徴であるが、外観はそれを覆い隠すように意外とロシア的で美しい。 今日のロシア政権は、クレムリンでどのような方向を目指そうとしているのだろうか。北方領土問題にはしっかり取り組むであろうか。人間性溢れるロシア人一般は、今日の祖国をどう感じているだろうか。